火曜市

トレドのマーケット

トレドでは毎週火曜日にマーケットが開かれます。トレドの人たちが『火曜日、行く?』と言ったら、火曜日にどこかに行こうかとは言っていません。正しい解釈は『火曜市に行こうか。』なわけです。このマーケットの歴史は長く、エンリケ6世王が1465年に『毎週火曜日、好きなものを自由に、そして無税で売る市場をトレドで開催する』という誓約書にサインを入れたのが始まりです。エンリケ王が署名をしたさらに10年後、カトリック両王がバジャドリード、オルメドの街でその後の市場存続についても承認しています。ちなみに、市立資料館には現在も、当時の資料が保存されています。だけど、ほんとのほんとはもっと何世紀も前のアラビアの時代からこの市場は存在していて、その市場はなんと現在の «Zocodover(ソコドベル: 『ソコ』はアラビア語で市場の意味)» 広場で開かれていたのでした。つまり。1085年のアルフォンソ6世の国土回復運動でトレドの街がカトリック教徒に戻されたわけですが、にも関わらず周辺の小さな村々からたくさんの物が運ばれ、この市場は続いていた訳です。このソコドベル市場は1950年まで続いたものの、とうとうスペースの限界を迎え、アルカサル、つまり近くのお城の下のお庭に移されましたが、ここでも長くは続ず、«Miradero(ミラデロ)» 、そして «Paseo de Carmen(カルメン通り)»に移され、70〜90年代という長い期間、ここで開催されていました。99年、最終的に «Paseo de Merchán(メルチャン通り)» の «La Vega(ラ・ベガ)» に移され、現在はここが毎週の『火曜日』になっています。

火曜にトレドにいるなら、この長い長い歴史を持つマーケットへ是非足を運んでみてくださいね。