古都トレドは一日では見切れないほどの歴史的建造物で溢れていますが、同時に何世紀も受け継がれている伝統芸術も多く見られます。
どのお土産やさんでもまず目に入るのが象嵌(ぞうがん)細工、「ダマスキナード」と呼ばれる金銀細工の工芸品。24金の金箔 ・金糸あるいは銀箔を巧みな技術で象嵌加工した装飾品は価値ある工芸品として知られています。「ダマスキナード」の名前はシリアの街ダマスコに由来し、その原点は旧エジブト、ギリシャ、ローマ、さらには中国や日本発祥の刀身彫刻の技術にも見られます。イスラム時代に発展したこの技術が今日まで伝えられているのです。トレドの旧市街には、制作工程を見学することができる店もあります。
また、トレドは剣や鎧の生産地としても有名です。伝統的な剣術が栄え、1761年に武器工場が創設されたことにより地元の鋼を使った伝統工業がさらに繁栄しました。これが世界的にはスペインの鋼として知られるようになります。旧市街には伝統技術を生かした素晴らしい剣を扱う店が点在しています。
また、トレドは陶器でも有名です。周辺は良質な陶土の産出地でもあり、イスラム文化の影響を受けたこの土地ならではのエキゾチックなデザインが魅力です。
最後のおすすめは、言わずと知れた「マサパン」。トレドならではのアーモンドをベースにしたお菓子は形も可愛く日持ちもするので、後に残らないお土産をお探しなら絶対におすすめです。マサパンの説明はこちらでも「トレドの王道マサパン」。