2014年に産業観光貿易省の観光総局により国際観光イベントとして登録された、ここトレドのセマナサンタ(聖週間)。カトリックの各教会が持つ豪華に飾り付けられたキリスト像とマリア像の台を、教会の信者たちが担いで教会からゆっくりと行うプロセシオン(行進)は、神聖で厳かで、さらには芸術的でもあり見る者を圧倒するものがあります。
痛みの金曜日と呼ばれるセマナサンタの金曜(キリストが十字架にかけられ金曜日に亡くなったことから)から復活祭(一度亡くなったキリストが復活することから)である日曜まで、市内の20の同胞団による18の行列が市内で行われます。
街中の電気を消され、街頭やろうそくだけが灯されます。そして、宗教装飾で覆われた建物に囲まれた狭い通りを、沈黙の中を、信者の足を引きずる音だけが響くのです。時に深い悲しみを訴えたサエタと呼ばれる力強い宗教歌を歌う信者たちの声だけが街に響き渡る…。
熱く悲しい、ここまでの宗教色を感じるこんなトレドを、是非一度、見てみてください。