トレド旧市街の入り口、ビサグラの門に隣接するラ・ベガ公園。大きな木々の間をゆっくりと歩くのもよし、スペインならではのオルチャタや飲むレモンシャーベットを豚の皮を油で揚げた、まるでおせんべいのようなカリカリのコルテッサやアーモンド、ピクルスなどをおつまみに楽しむのも、スペインならではのひと時です。
もともとは工事の資材などの廃棄場として使われていたこの土地を、当時この街を治めていた軍の指揮官でもあったペドロ・デ・ナバーラ・イ・デラ・クエバが1538年に軍事パレードやトーナメント開催用に一掃し、散歩道へと変容したため、«Paseo del Mariscal(軍の指揮官の散歩道)»という名が付けられ、後に人々からは«Paseo de Merchán(メルチャンの散歩道)»と呼ばれるようになりました。 19世紀には軍の訓練に使われていましたが、1868年にフアン・アントニオ・ガジャルド市長がここに公園をつくるプロジェクトを開始し、3年後の1871年に美しい公園が誕生したそうです。
この公園では長年にわたり8月の夏祭りが開かれていましたが、現在は開催地を«La Peraleda(ラ・ペラレダ)»へ移しています。何百年という樹齢を持つ木々や噴水、彫刻、まるでおとぎ話から出て来たような、『コルクの家』と呼ばれる守衛の小屋などをゆったりと眺めながら散歩が楽しめます。
公園の中にあるキオスクでお気に入りのおつまみをいくつか買って、隣のテーブルにつけば、飲み物の注文を取りに来てくれます。(ちなみに料金は頼んだところで別々に。)